ビジネスの場で「ロジカル・シンキング」「論理的思考」などの言葉を見聞きすることは多数あります。今回は直近社内で「ロジカル・シンキング」と「構造化」の話題が社内で挙がったので、構造化について触れてみたいと思います。
そもそもロジカル・シンキングや構造化とは何なのか。
ロジカル・シンキングと構造化
ロジカル・シンキングとは
「物事を論理的に考え、体系的に整理して伝える」スキルのことです。
問題解決や意思決定、コミュニケーションなどビジネスシーンで役立ちます。
ロジカル・シンキングを身につけると、筋道を立てて矛盾や破綻がないように物事を考え、複雑に絡み合う関係性を整理し、それらを分かりやすく伝えられるようになります。
構造化とは
情報やデータを整理し、体系的に関連付けるプロセスおよび手法を指します。構造化を行うことによって、情報の把握や分析が容易になり、効率的な意思決定や改善が可能となります。
構造化は、さまざまな分野で重要な役割を果たしていますが、特にビジネスにおいては必要不可欠と言えます。なぜなら、ビジネスには膨大な量の情報やデータが存在し、それを的確に理解し、適切に利用することが競争力を維持するために重要だからです。
スキルと手法の違いがあります。
論理的思考を持っていても、物事を体系的に示せる手法を得ておくとビジネスの場でさらに活躍することができます。
次になぜビジネスの場で構造化の手法を知っておくとよいのかいくつかご紹介します。
ビジネスにおける構造化の必要性
まず、ビジネスにおける構造化の必要性を考えると、以下のような点が挙げられます。
- 情報の整理と分析: ビジネスにおいては、市場動向や競合情報、顧客データなどさまざまな情報が必要です。これらの情報を構造化することにより、優先順位や関連性を把握しやすくなり、より正確な分析や予測が可能となります。
- 意思決定の裏付け: 構造化された情報は、意思決定をサポートする重要な要素となります。情報を整理し、関連付けることによって、問題や課題の本質を把握し、最適な解決策や戦略を導き出すことができます。
- コミュニケーションの効率化: ビジネスでは、複数の人々や部署とのコミュニケーションが不可欠です。情報を構造化することによって、共有や伝達が容易になり、意思決定プロセスやプロジェクトの進行をスムーズに進めることができます。
- プロセスの最適化: ビジネスにはさまざまなプロセスが存在しますが、これらのプロセスを構造化することによって、効率の向上や問題点の特定が可能となります。
例えば、生産工程の構造化によって、無駄な作業の削減や効率的な生産計画の立案が可能となります。
具体的な例の紹介
少しイメージがつきやすいよう構造化することで得られる効果とその例を挙げてみたいと思います。
あなたは、スーパーの店長です。
本部から来月の売上を10%アップしろとの指示が来ました。その時、あなたはどう考えますか?
10%アップのために、構造化すると、売上=客数×客単価 で計算できます。
つまり客数を10%上げるか、客単価を10%上げるか、またはその両方で10%上げるかが考えられます。一般的に来店客数を増やすのは難しいので、ここでは客単価を10%上げることを想定してみます。
では、客単価を更に構造化すると 客単価=平均買上げ数×平均単金 とも計算できます。
(他にも、客単価を曜日別の客単価などいろいろな指標が考えられます)
従って、平均買上げ数を10%上げるか、平均単金を10%上げるか、またはその両方で10%上げるかが考えられます。
ここまで来ると、
例えば、平均買上げ点数が10個であれば、11個どうやれば買ってくれるのか?
平均単金が200円であれば、220円をどうすればできるのか?
具体的な対策が見えてきます。
つまり構造化とは、全体の関係性を整理しながら整理(この場合は細分化)していくと、
物事の対策が考えやすくなります。
これが構造化の効果の例です。
構造化を行うためには、適切な手法やツールを活用することが重要です。
ビジネスにおける一般的な手法としては、以下のようなものがあります。
手法の紹介
- データベース: データベースは、情報を整理し、関連付けるのに適したツールです。データベースを活用することで、大量のデータを高速に管理し、検索や分析を容易に行うことができます。
- グラフや図表: グラフや図表は、情報を視覚化するための有効な手法です。データをグラフや図表に落とし込むことで、複雑な情報をわかりやすく表現することができます。
- マトリックスやフレームワーク
マトリックスでは検討を行う2つの因子を行と列に配置し、それぞれの関連度合いを交点に表示することで問題解決を効果的に進めていく手法です。
マトリックス図を作成することで各要素間の関係を整理したり、全体を見渡して着眼点を見つけ結論を導き出したりすることができます。
フレームワークではMECEや3C分析やSWOT、PEST分析などが有名です。
モレなくダブりなく目的に応じて誰でも分析しやすい切り口として活用できます。
上記だけではありませんが、一部ご紹介しました。
イシューや問題によって適したフレームがありますので、それに適した手法を取り入れる必要があります。
論理的思考で構造化することで課題や問題が見える化し互いに共通認識できるので構造化のスキルや手法は知っていて損はありません。
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