
2025年3月4日、静岡県工業技術研究所にて開催された講演会に、弊社CAMI & Co.が登壇いたしました。
今回は「IoT×ビジネスの最前線 〜データが拓く新たな価値創造〜」というテーマで、弊社の取締役である滝浪一彦が講演を行い、IoTとAIの最新動向、実際の導入事例、そしてビジネス化のポイントについて詳しく紹介しました。
また、講演会と併せて、当社のポスターが掲示されているIoTラボにも訪問させていただきました。
本記事では、当日の講演内容やIoTラボ訪問の様子について詳しくお伝えいたします。
■講演の概要

本講演では、IoT(Internet of Things)技術がビジネスにもたらす新たな価値や、データを活用した事業成長の可能性、実際に導入・活用するためのポイントや相談事例について解説しました。
また、経営者の方へ向けた応援メッセージなどもお話をさせていただきました。
特に、以下の3つのポイントを中心にお話しさせていただきました。
- IoTとAIの現状と未来像を把握する
- ビジネスにおけるIoTの活用事例を知る
- 自社でのIoT導入・展開に向けた具体的なアクションを考える
近年、生成AIをはじめとしたAI技術の発展に伴い、IoTがビジネスにもたらす影響が急速に拡大しています。
企業にとってIoTとAIの活用は、競争力の強化と新たな収益モデルの構築に直結しています。
本セミナーでは、IoTがもたらす新たな価値創造をどのようにビジネスに取り入れるべきかを明確にしました。
また、弊社が提供する「IoT-DX-Kit」を活用した効果的なIoT導入事例などもご紹介をさせていただきました。
■講演会における紹介事例
実際にAIとIoTの連携により必要なデータをリアルタイムで収集・送信する事が可能となります。
AIが収集されたデータを分析し、ビジネスや運用改善に活かすことで、次のような効果が期待されています。
- 設備の故障予測と予防保守
- 顧客行動データの分析とサービス改善
- 生産ラインの最適化
- 医療現場でのリアルタイムモニタリング
IoTとAIを効果的に組み合わせることで、データドリブンな経営が可能となり、企業競争力の強化につながります。
IoTとAIの活用により、企業は「見える化」 「効率化」 「最適化」を実現できます。
今後、IoTとAIの技術進化により、さらに高度なデータ分析や自動化が可能となります。
IoTビジネスの導入には課題もありますが、それを乗り越えることで新たな価値創造が可能です。
また、実際の事例を下記にてご紹介させていただきます。
【事例①】
《製造業における遠隔保守システムの導入》
ある製造業では、全国に納品している機器のメンテナンス対応に課題を抱えていました。
<課題>
製品故障時に正確な原因が把握できない
サポート要員が全国を飛び回っており負担が大きい
<解決策>
機器にIoTセンサーを取り付けて稼働データをクラウドに送信
故障箇所を正確に把握してメンテナンス対応
故障予兆をAIで検知し、事前保守が可能に
この結果、対応コストが30%削減され、顧客満足度も大幅に向上しました。
【事例②】
《RFIDを活用した作業実績収集》
別の製造業では、作業者の労務データの取得や生産管理に課題を抱えていました。
<課題>
作業内容が手書きで記録されており、正確性に欠けていた
リアルタイムでの作業進捗が把握できなかった
<解決策>
RFIDを活用した作業指示書の導入
作業着手・完了時に自動でデータ収集
生産ラインの可視化とデータ分析による効率改善
この結果、作業効率が約20%向上し、現場の負担軽減にもつながりました。
【事例③】
《集中度測定による作業品質向上》
ある大型製品製造企業では、作業者の集中度が品質に影響を与える課題がありました。
<課題>
作業の品質が作業者の熟練度に左右されていた
若手への技術継承が難しかった
<解決策>
ウェアラブルデバイスを活用し、作業者の集中度を測定
作業環境やストレスレベルをデータ化
集中度が低下した場合にリアルタイムで通知
この結果、作業ミスが30%削減され、品質向上に大きく貢献しました。
上記のような事例からIoTが実際の現場にて活用をされています。
これらを活用し、IoTをビジネスに活かすためには、
①データの見える化(デジタイゼーション):IoTセンサーを活用してデータを収集し、リアルタイムで可視化
②データの活用(デジタライゼーション):AIと連携してデータを分析し、改善策を提示
③業務の変革(デジタルトランスフォーメーション):分析結果をもとに、業務フローを抜本的に改善
の3つのステップが重要となります。
CAMI&Co.では、企業がIoTとAIを最大限に活用し、新たなビジネスモデルを構築できるよう、引き続き支援を行ってまいります。
IoTが拓く未来の可能性に、ぜひご注目ください。
■ IoTラボ訪問

講演後には、静岡県工業技術研究所が運営するIoTラボを訪問いたしました。
IoTラボには、当社の「IoT-DX-Kit」のポスターが掲示されており、多くの方に注目していただきました。

「IoT-DX-Kit」は、閉域網に対応した後付け型のIoT環境構築ソリューションであり、小規模からスタートできるため、企業の初期導入ハードルを下げることが可能です。
ポスターでは以下のような特徴を紹介しています。
LTE-M通信対応:SORACOM社のSIMを使用
データ収集・分析機能:センサーデータをリアルタイムに可視化
プログラミング対応:Pythonによるカスタマイズ
コンサルティングサービス:導入から運用まで一貫サポート
オリジナルデバイス提供:企業ニーズに合わせた最適な構成
同じように多くの企業様がIoTラボに展示をしており、様々なソリューションを拝見させて頂きました。
■ 講演・展示を通じた反響と今後の展望
講演終了後、参加者の方からIoT導入に関する具体的な質問のご相談を受けました。
改めてIoT導入の難しさと、それに対する支援の必要性を強く感じました。
弊社としては、今回の講演会やIoTラボ展示を通じていただいた貴重なご意見やご要望を、今後の製品開発やサービス向上に反映させていきたいと考えています。
特に、IoT導入における「小さく始めて大きく育てる」アプローチを推進し、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を力強くサポートしていきます。
今後もこうした機会を通じて、多くの企業や団体と連携し、IoTによる新たな価値創造に貢献していく所存です。
■ まとめ
今回の講演会およびIoTラボ訪問を通じて、IoTに対する市場の関心や導入に対する期待の高さを改めて実感いたしました。
弊社では、今後もお客様の課題解決を中心に製品・サービスを通じて、企業のIoT導入とDX推進を支援してまいります。
引き続き、皆様のご支援・ご協力を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
※当日の資料ダウンロードは下記リンク・QRコードより可能です。


